先月末から今月頭にかけてちょっとした病気にかかりました。水道がないと手洗いなどがおろそかになり衛生環境が悪くなります。そうした隊員がかかりやすい病気だと思うので注意喚起といった意味合いも兼ねて病気報告。
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指の第一関節が腫れてきた
何か指が腫れてきたな・・・指曲げづらいな・・・なんだこれ
そういえば数日前に爪のささくれを取ってそこから全く気にならないくらいの血が出たな。
次の日になっても回復する兆しは見えず逆に悪化する感じです。これはやばいかもと思って調べてみました。こんな時もインターネットは大活躍
「爪 指 腫れる」で調べてみると写真やら医師監修の記事やらが出てきました。
どうも私の症状は「ひょうそ[正式名称:化膿性爪囲炎(そういえん)]」というそうです。
ヘルスケア大学のページにも書いてありますが悪化するとリンパ管炎、重症化すると敗血症で意識障害になることもあるらしい。
私の左手の薬指に出来ていたひょうそですが左腕の肘の内側にあるリンパが腫れていました。菌と戦っているからそういうこともあるかと思いましたがこの記事を読むとリンパ管炎になるのではないかとなんだか悪い想像しか出来ません。怖くなってきました。
病院好きな人はいないと思いますが私も病院は嫌いな方ですし、ましてウガンダの地方都市の病院にいくのはちょっと、と思いましたが早期治療が重要とのこと。とりあえず隊員御用達の健康管理員さんに電話しました。
第一の治療「抗生物質」Amoxicillin
ネットで自分の症状がわかっているのでどうも雑菌が入ってひょうそというのになってるようです、と伝えると「悪化しないように抗生物質飲んだ方がいいかな。薬局でも買えるけど看護師隊員いる病院行きなさい。」ということになりました。
英単語で抗生物質知らないのでなんていうんですがと聞くと「アンチヴィオテック(Antibiotics)」とのこと。ちなみに「アモキシシリン(Amoxicillin)しかないようなとこはやめといたほうがいい」とのアドバイスももらいました。ネットで調べるとアモキシシリン(日本ではサワシリンとして有名)も抗生物質の一種だそうです。
看護師隊員が同任地にいる心強さ、そして抗生物質もらえばなんとかなるかなと思って看護師隊員に抗生物質欲しいと連絡したら病院からもらってきてくれました。ありがたや~薬局行く手間が省けた。と思ったもののもらえたのはアモキシシリン。
アモキシシリンしかないとこは避けた方がいいよという意味深な(あまり効かない?!)アドバイスをもらっていたので「あ、アモキシシリンだ。」と思いながらとりあえずアモキシシリンを服用することに。
それにしてもこの薬の渡し方。実際ウガンダの患者さんにもこのように渡すそうです。県立病院でこのレベル。やはり途上国の病院は怖い気がします。
アモキシシリンの飲み方
「朝晩の食後に2錠づつ」といわれ薬をもらった日の夕方、なんだかだるくて調子がわるい感じだったのですがアモキシシリンを250mgを2錠を飲むとさらに調子が悪く発熱しました。これが細菌と戦うために自然となったのか薬の副作用だったのか未だによくわかりませんがこの薬強いんじゃないかんと思ってしまいました。
次の日には熱はなくなってましたがとりあえず薬について調べてみると日本だと250mgを1錠、1日3回という処方が主流のよう。もしかしたら薬強すぎたのかと思い、次の日の夕方から1日3回1回1錠に変えました。(薬の飲み方を素人判断でかってに変えるのはよくないことはわかっていますがウガンダ方式よりも日本の医療情報を信じていたので)
1週間経過もよくなる兆しは見えず
3日たっても特に症状が改善する傾向が見えません。なのでまたウガンダ方式の1日2回1回2錠にしてみたのですがそれでも変わりがありませんでした。ウガンダ方式の飲み方に戻しても熱が出なかったので前回の発熱は薬の飲み方というよりも細菌によってだったのだと思います。
1週間分くらいのアモキシシリンがありましたが症状が改善(悪化も)しないままとうとう薬がなくなりました。
病院で医師の診察を受ける
リンパ管炎、敗血症という文字が頭に浮かび、手術するわけじゃないしウガンダの医者を信じるしかないと思って再度病院へ。
塗り薬とか欲しいんですといって3種類の薬が処方されました。(処方箋をもらいました。)
どこの国でも同じなんだと思いますが忙しくて余裕がないのか私を見てくれた医者はまったく愛想がありませんでした。
処方箋も最初なにも説明なしでしたし。説明聞いてもいまいちよくわかりませんでしたがw
処方箋がこれです。
はっきりいって私には解読不能の文字でしたが薬局の人はちゃんと理解して薬を出してくれました。性別がF???髪が長いからら女だと思ったんでしょうか。襲われないように注意しないといけないなw
1日3回(3日分):Dicloran (Diclofenac sodium delayed release tablets USP 50mg)
1日3回(5日分):Ampiclo-Dawa 500 (Ampicillin 250mg & Cloxacillin 250mg)
1日2回(1週間といってたような・・・):Supirocin (Mupirocin Ointment USP)
上の2つが飲み薬。下のが塗り薬です。ちなみに塗り薬がなくて5件ほど薬局を回りました。街にあるほとんどの薬局だったんじゃないかな。薬自体もインド産だったりしますが薬局の店員さんもインド系住人が多かったです。インドのウガンダ進出はすごい。
薬を変えて1日で変化が
薬を変えてどうなることかと思いましたがたった1日で大きな変化がありました。これまでは腫れた部分を押しても膿が出る気配がなかったのですが次の日にサウナに入っていた時に皮がふやけたこともあるのか膿が出ました。
これは細菌に勝ちだしたという証拠です。
そしてこんな感じになりました。
その後、飲み薬が切れるころには腫れも引き2週間ちょっと苦しんだひょうそから回復しました。治療が長引くですとか再発もあるなどと書かれているので心配でしたが今のところ大丈夫なので早期治療でうまくいったんだと思います。
傷があったら手洗い消毒は必須
これまでも包丁の切り傷や自転車で転んだ時の擦り傷など出血を伴う傷を作ったことはあるのですが逆に血がいっぱい出た時ほど治療しないといけないと思い、ちゃんと消毒をしていました。今回は爪のささくれを取ってまったく気にならないくらいの血が見えて程度でしたが気にしないがために消毒をせず病気になりました。
最近水道が出ないため桶に水をためてそこで適当に手洗いなどをしていたことも影響したのかもしれませんがどんな傷であっても手洗い消毒は必須です。
同期隊員では私と同じように細菌性の蜂窩織炎(ほうかしきえん)という病気にかかった人もいてその方は首都で療養が必要になったそうです。(症状が起こる場所が違うので呼び名が違うそう)
手洗いや消毒もそうですが途上国生活のストレス、睡眠不足などで抵抗力が落ちているとかかりやすくなってしまいます。ストレスは発散し、たっぷり睡眠を取る途上国生活を送りましょう。