協力隊派遣前の派遣前訓練において座禅の講座がありました。
住職に「パシーン!」と叩かれるあれです。
もう講座の中身はあまり覚えてないのですが心を無にするということの意味を最近読んだこちらの本で再認識しました。
思わず、思いださず、比べず
本書の中では「思わず、思いださず、比べず」というフレーズが出てきます。
思わず
将来については、「思わず」が非常に大切です。考えることで将来への不安が生まれ、心配が強められるからです。
思いださず
私たちを苦しめているのは、過去の「記憶」なのです。過去の「できごとそのもの」ではないのです。
比べず
実は、将来への不安は、他人との比較が原因である場合が多い
協力隊生活においての心構え
これらのフレーズを聞いて「思い、思いだし、比べる」という真逆のことをやっていることによりかなりストレスが溜まるようになっていると気づきました。
まず「思わず」について
2年間の協力隊生活、私が活動したことで何か残せることはあるのだろうか?この活動に意味はあるんだろうか?といろいろ悩むことがありました。(厳密にいうと今でもちょっと思ったりしますが)
でもそれこそ無駄な心配事なのです。それがもし派遣国の人々にとって何も残さなかったとして何か問題になるでしょうか。まったく問題にはなりません。
これまでと同じ生活が続くだけです。むしろ外国人と触れ合ったことによりその人達の見聞を広めることに一役買っていると思います。
次に「思いださず」について
時間を守らなかったり、人の物を借りといて勝手に持ち帰ったりするウガンダ人に対してイライラしてしまうことがあります。次の日も次の週も同じようなことをされたらまたかよ、とさらにストレスがたまることでしょう。
しかし前の出来事を思いださなければ、あー今日はちょっと遅れてるのかな、返すの忘れて帰っちゃったんだなと優しい態度で接することが出来ると思います。優しい態度でいることでよい人間関係が構築できるのではないかと思います。
残念ながら私はまだここまで達観することは出来ていませんが少しでもこうした思いを心掛けていきたいです。
この思いださずという事柄に対して、ウガンダ人は本当に素で実践していてすごいと思います。私がちょっと強めに文句をいったところで次の日には何事もなかったように挨拶してきますから。
日本人がストレス社会なのはこの「思いださず」が実践出来てないからかもしれませんね。
最後に「比べず」について
私はそこまで他人と比べるということはしていないつもりでしたが
それでもやはりどこかで他の人の活動と比較し、全然だめだと思うこともありました。
他人と比べたところで焦りや不安を生み出すだけで何にもならない、という本書の言葉をみると、比べることは無意味だなと思います。比較したい人には勝手に比較させておきましょう。
私の目標は健康を維持し無事日本に帰ること、これだけ出来れば満足です。
隊員生活に疲れているかたもこれから隊員になるかもしれないというかたも「思わず、思いださず、比べず」の精神でいきましょう。