ザンビア国内には旅客用の電車が運行されています。国内だけでなくタンザニアまで行く国際列車もあります。
無駄に長い移動時間なども影響してかビクトリアフォールのあるリビングストンからザンビアの首都ルサカまではバスが旅行者の移動手段としては一般的なようです。
日本では乗ったことがないのですが寝台列車と聞くとなんだかワクワクする、ということでリビングストンからルサカまで寝台列車に乗って移動してみました。
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リビングストン–ルサカのスケジュール
リビングストン–ルサカ間の電車のスケジュールはそれぞれ週1便で以下の通りです。
月曜:リビングストン発20:00‐ルサカ着14:24
金曜:ルサカ発7:36‐リビングストン着2:00
最新情報はザンビア鉄道のホームページを参照してください。
チケットの購入までのやり取り
リビングストン駅に買いに行く
土曜日の午後に駅に行くと人はほとんどいません。チケットカウンターかと思い近づいた窓口がInquiry(問い合わせ窓口)だそうでそこの人に聞いてみました。
私「ルサカ行きの寝台列車に乗りたいんだけどチケット買えますか?」
係の人「寝台は月曜日出発だよ」
「あ、知ってます。その寝台のチケット買いたいんですけど」
「明日の朝10時ぐらいに来て」
「明日ですね。また明日来ます」
と明日が日曜だということをあまり考えずきっと前日から売りだすんだろうと思い駅をあとにしました。
それにしても英語があまり通じない、上記のやり取りだけでもえらく時間かかりました。
チケットの値段
時刻表があるんだからチケットの値段もホームページ上で併記してほしいですがそうした記載も見当たらなかったため頑張って駅員のおじさんから聞き取ったチケットの価格は以下の通りです。
座席の種類 |
値段 |
|
座席 |
エコノミークラス |
70クワチャ |
スタンダードクラス |
80クワチャ |
|
寝台 |
1stクラス(6bed) |
125クワチャ |
2ndクラス(2bed) |
135クワチャ |
寝台には2つのクラスがあるようで1つは6人コンパートメント、もう一つは2人コンパートメントです。
おじさんの英語が意味不明だからかそれともザンビアの文化ではこういうランク付けをするからなのかはわかりませんがなぜかファーストが6人コンパートメントです。
次の日の日曜日
さていわれた通り次の日の10時頃に行きました。今日も人はほとんどいない。昨日の窓口にさえもいない・・・と思ったらホームに係っぽい人がいたので聞いてみました。
結局今日は販売していなく、明日の朝来てとのことです。
あーやっぱり昨日のおじさん英語怪しかったからな・・・はぁ~。明日の朝はラフティング行く予定だけどどうしようと思い帰りました。
宿に戻り明日ラフティング参加したいんだけど電車のチケットも朝買わないといけないんだ、と相談したら電車のチケット買ってきてあげるといわれ宿のスタッフにお願いすることにしました。きっとラフティングに参加してもらいたかったんでしょう。
チケット売りだしの月曜日
チケット購入よろしくね、と135クワチャを宿のスタッフに渡しラフティングツアーに参加しました。
ツアーから戻ると朝お願いしていたスタッフが「チケット買ってきたよ」と渡してくれました。それもなぜかお釣りも10クワチャ。
あれ2ベッドのクラス買ってくれたんだよね?と確認すると「そうだよ。安くしてくれたんだ」といっています。
こちらがチケットですが書いてある文字を見てもいまいちわからない。
本当か分かりませんがなぜか安くしてくれたようなのでお釣りはそのままチップとしてスタッフへ。
寝台列車の旅
乗車までの流れ
時刻表通りで行けば20時にリビングストン出発です。とりあえず暗くなる前にと19時過ぎに駅に行きました。
人気がないのかとかってに思ってましたが座席タイプの乗車券は値段が安いこともあり人・人・人とホームに人があふれていました。学生グループなどもいます。
電車はホームに停まっているのですが19:30を過ぎてもまだ乗車が開始されません。どんどん人が増えてきて、ザンビア人同士で「何押すのよ」「あんたがじゃまなのよ」みたいな感じで喧嘩してます。どこの国でも電車を待つ駅の光景なんて同じようなものなんですね。
さて19:50ころようやく中に入れそうということで入口に近づきました。こんなときだけ外人だからとあまり気にせずずかずか入っていきます。係員も外人+寝台の客ということで優先的に通してくれている感じがしました。
ちなみに私以外には黒人と二人で来ている白人女性がいました。
係の人に寝台車両まで案内してもらい寝台車両に到着です。
2ベッドコンパートメントへ移動
とりあえずここで待っていたら車掌がくるから、みたいな感じで寝台の6ベッドコンパートメントに案内されました。とりあえず座って待っているとここ空いてるかな?見たいな感じで他のお客さんがきます。しかし待てども待てども車掌みたいな人が来ません。
何度か部屋見に来た私服の青年がどうも案内してるような感じなのでスタッフなのか聞いてみるとその人がそうでした。日本みたいに制服を着てると想像していると全く気づきません。
チケットを見せ2ベッドコンパートメントに案内してもらいました。「2ベッドのチケット買ったんだよね?」と確認されるくらいなのでチケットで2ベッドかどうか車掌も判断出来てないような気がします。
コンパートメントの設備
こちらが2ベッドコンパートメントです。鏡、ハンガー掛け、テーブル、そして水は出ませんでしたがテーブルの下には水道がありました。あまり聞いていないですがエアコンもあります。そしてなんとコンセントまでありました。(携帯の充電出来ました)。
追加で25クワチャ払えば2ベッドコンパートメントを貸し切りにできるようです。私は追加料金まで払うことはないかなと思って払いませんでしたがルサカにつくまで1人で貸し切り状態でした。
ちなみに共同設備としてトイレだけでなくシャワーもありました。宿でシャワーを浴びてたので使いませんでしたが。
寝台列車はいつ出発?
さて乗車は20時前だったものの出発時刻20時を過ぎてもいっこうに動く気配がありません。
しばらくしていると21時に汽笛を鳴らし動きだしました。1時間の遅れ、アフリカなら早い方かもしれません。ちなみにそのあとも停車駅を出発するときには汽笛が鳴らされてました。乗客がちょっと外に出てる間に気づかず出発しないような配慮かもしれません。
寝台で寝る準備
同室に他の客もいないので出発後すぐ寝る準備を始めていると車掌がブランケットを持ってきました。暑いしいらないかなと思って電気を消して寝る体制に。
しばらく横になっているもののなかなか音と振動のすごい車内。寝れずにいると22時ころ今度はシーツを持ってやってきました。
それブランケットより先じゃないの、というツッコミを入れたい気持ちを抑えてありがたく受け取りました。
夜中でも汽笛がうるさく、日本の電車の心地いい揺れを超えた揺れもありあまり寝れなかったです。
食堂車両へ
前日スーパーでサンドイッチやパンを買っており、それを朝食として食べました。さて昼まえ11時半くらいにマザブカというところに到着。しばらく停止しそうだったので食堂車で昼を食べようと思い、車掌に案内してもらいました。
寝台以外の社内は人・人・人で快適に歩けるスペースがありません。なのでいったん外に出て食堂車まで移動します。
寝台から食堂車まで5両くらいだったでしょうか、かなり離れているなと感じました。
食堂車のメニュー
寝台車両から遠いということもあり食堂車はどちらかというとエコノミークラスの乗客向けであるのかと思います。飲み物を飲んでいる人は数人いるものの大半の着席者が何も食べていないことに驚きました。
席がないので食堂車を席代わりに利用しているようです。そして(私もそうですが)食堂車としての客がくるとちょっと空けなさいとスタッフが席を用意してくれます。
食堂車のメニューはこちらです。
豆 |
10クワチャ |
魚(小) |
13クワチャ |
魚(大) |
15クワチャ |
チキン |
20クワチャ |
ビーフ |
20クワチャ |
ビーフが安いウガンダからすると魚が安く感じます。ということで(たしか大の方の)魚を注文しました。
出てきたのがこちらです。
食堂車であってももちもちしたおいしいシマが食べれます。主食がおいしいといいですね。ザンビアのローカル飯気に入りました。
食堂車でランチをしている間に列車は動きだしてしまったため、帰りは混雑した車内を抜けて寝台車両に戻ります。人が多い・・・たった5両くらいでしたがなんだかかなり疲れました。
座席車両から寝台車両に移るところには別の車掌がいてチケットを見せる必要がありました。寝台車両にチケット置いてきてたらもしかして戻れなかったのかも。もっててよかった。
カフエ~ルサカ
13:30にカフエというところに到着しました。なぜかここから爆音で車内で音楽が鳴りだしました。それにしても暑いので個室なことをいいことにパンツ一丁で過ごします。
停車長い・・・と思いながらだらだら車内で過ごしていましたが1時間40分後の15:10にようやく出発しました。
最初から遅れてるにも関わらず途中の街での長時間停車。いまいち意味がわかりません。日本人的感覚で物事を判断してはいけませんね(笑)
最終的にルサカには17:50に到着。予定よりも3時間以上遅れたもののある意味想定内といったところです。
前日の21時に出発なので約21時間の乗車。バスを選ぶ旅行者が多いのも分かる気がしますが横にもなれる寝台の旅はなかなか楽しめました。